今までにJYJが発表した曲の感想を思いつく順に。
ジェジュン[君には別れ僕には待つということ]
原題:너에겐 이별 나에겐 기다림 英題:TO YOU ITS GOODBYE
邦題:君には別れ 僕には待つということ
作詞 作曲 編曲: パク・ソンイル
「韓国ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』OST」に収録
ジェジュンの歌声は特殊である。
ユチョンのように混じりけのない声ではなく、かといってジュンスのようにハスキーな声でもない。
あえて言えば、透き通った声の上にハスキーな声でハモっているような、一人ハモリの声なのである。
音声の研究者に言わせれば、人間の声というのは誰でも単音ではないらしい。
それが良い感じで協和音になってる人と、不協和音になっている人がいて、それは本人の歌の技術と関係なく持って生まれたもののようだ。
ジュンスは韓国アイドル界でNo.1ボーカルと言われているが、音程の確かさや表現力の高さと同時に、声そのものが協和音になっているのが一つの強みなの
で
はないかと思う。(または基音が大きい)
ジュンスの歌声は、正確に音の真ん中を捉える。
だから専門家や音程に敏感な人が聴いても気持ちが良いのだと思う。
一方でジェジュンの歌声は、前のグループで活動してた時から聴いて来たけれども、少し音がずれているような感じがしていた。
でもライブでは時に低音部分が小さくなってしまうジュンスや、感情の込め方が強すぎて歌の強弱が激しくなるユチョンと比べて、ジェジュンが一番安定してい
る。
(だから前のグループでも複数で歌うサビ部分のメロディはジェジュンが担当することが多かったのだろう)
でもやっぱり音の真ん中を捉えているようには聞こえなくて、しばらくいろいろな物を聞いて出した結論が、ジェジュンの声そのものが協和音じゃないらしい、
と
いう
こと。(でも完全すぎる協和音は実は人間の耳には不快に響くという話もあり、機械で測定したわけではないので正確な所は分からない)
つまりジェジュンは歌の音程が甘いのではなく、声の特質のためにそう聞こえるのではないかと思い至った。
でもそういう歌手は日本にもたくさんいるし、クラシックの歌手を目指すわけでもないので、それよりもむしろ、この声質がジェジュンの歌声に厚みを与えてい
る点に注目したい。
今になって聞き返してみると、残念なことに前のグループにいた時の歌(日本語曲)ではジェジュンは首から上に反響させているような声で歌っていることが多
く、
この厚みはあまり登場しない。
それでもジェジュンの歌声は明るく、優しく、輝いていて、とても好きではあったのだけど、改めてジェジュンをボーカリストとして見直した曲がある。
それは2010年11月にソウルで行なわれたJYJ WORLDWIDE CONCERTで歌った「TO YOU ITS GOODBYE
君には別れ僕には待つということ」である。
DVDで見たのだけど、ユチョンが主演した韓国ドラマ『成均館スキャンダル』の挿入歌だったジェジュンのソロ曲で、原題は「너에겐 이별 나에겐
기다림」という韓国語曲で、ジェジュンはこのバラードをオーケストラをバックに歌った。
ジェジュンはこの曲を一人で、最初から最後まで途切れることなく表現しきった。
歌の中の主人公の、愛する人への切ない気持ちが痛いほど伝わってきて、ジェジュンの歌声で初めて泣いた。
それまでジュンスの歌声で涙することは多くて、前のグループの歌を聞いている時にはジュンスのパートだけ巻き戻して繰り返し聞く……というようなことまで
やってたけど、ジェジュンの歌声で泣いたのは初めてだった。
それだけジェジュンの表現力が素晴らしかったことと、首から上で歌うのでなく、胸に反響させて歌っていたので前にも増して声に厚みがあって聴いていてとて
も気持ちが良
かった。
二カ所、なぜそこを伸ばさずに切っちゃうの?というところはあったけど(伸ばすと次が歌えないのかな?)、それを差し引いてもこの歌は素晴らしかった。
普段グループで歌ってきた人が、ソロのステージを持つというのはとても大変なことだと思う。
中には単なるファンサービスのレベルで終わってしまう場合もある。
私はグループとしてのJYJも、ソロとしてのジェジュン、ユチョン、ジュンスも同じくらい好きなので、もしファンサービスレベルだったとしてもある程度喜
んでしまうだろう。
だけどこれは明らかにそういうレベルを超えている。
ボーカリストとしてのジェジュンの力量を見せつけられたステージだった。
2012.12.20
なぜ一つ目の感想がJYJの曲ではなくジェジュンのソロなのかということですが、
単に最近またハマっていたからです(笑)
ジュンスのソロ、ユチョンのソロ曲に関してはまた今度書こうと思ってます。
そして、ちょっと前にすごく嬉しいニュースが入ってきましたね。
ジェジュンのソロミニアルバム発売!
また新たな歌の世界を見られると思うと今から楽しみで
わくわくが止まりません。^^
[25回]
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